離婚がそれほど珍しいものではなくなった現在において、じわじわと増えているのが、20年以上連れ添った夫婦が離婚をするということです。
熟年離婚をする原因は、人それぞれですが、妻からだけではなく、夫から言い出すことも多々あります。
熟年離婚の原因とは?
20年以上も一緒に連れ添った夫婦が、別別の道を歩もうと決定付ける原因で多い理由が、配偶者を裏切る不貞行為や、借金など経済的理由の他に、長い結婚生活の間で積み重なった不満が、二人の間の溝となり、溝を埋めることができないほど夫婦生活が破たんしている場合です。
また、この3つの原因以外に、意外と多い理由は、夫が定年し、夫の家にいる時間が増えることで、妻に負担がかかったり、夫が家にいることが窮屈になったりして、残りの人生を自分自身が思うままに生きていくように前向きに熟年離婚を選ぶ場合です。
10組の夫婦がいれば10通りの離婚理由がありますが、人生の半分以上がすぎた時に、一人で生きていく道を選ぶことは、離婚後のことまで考えないといけない大事なことです。
熟年離婚後の生活とは?
熟年離婚がじわじわと増えてきている理由として、女性の社会進出が一つあげられます。
昔は、男は外で働いて、女は家を守るという家庭がほとんどでしたが、共働き世帯も増え、女性も稼ぐことができるようになった今、離婚に踏み込みやすくなったといえます。
また、年金分割制度も、熟年離婚を後押しすることになりました。
そこで、熟年離婚を夫から言い出した場合、妻は熟年離婚後の生活についてよく考える必要があります。
夫から言い出した場合、その理由によっては慰謝料を請求することができるのです。
基本的に慰謝料を請求できる場合とは、DVやモラハラのように精神的・肉体的苦痛があった場合や、相手が不貞行為を行いそれを立証する証拠がある場合です。
また、妻が専業主婦としっているにも関わらず、生活費などを一切渡さず、生活を破たんさせる行動を行った時にも慰謝料を請求できる場合があります。
慰謝料など話し合いがややこしいと敬遠しがちなことですが、夫から熟年離婚をいわれた場合には、そのための準備をしていないことも大きく、慰謝料がその後の生活の手助けになることに違いありません。
熟年離婚後の生活を明るいものにするために
突然離婚といわれ、何がなんだか分からないのがほとんどの人が体験することでしょう。
夫が今後一緒に生活していく気持ちがほぼゼロであるならば、そこからは気持ちを変えて、今後自分が幸せに生きていけるように考える必要があります。
財産分与、慰謝料、年金分割問題、子供がいる場合には親権や養育費など、決めなければいけないことはたくさんありますが、妥協せず自身が明るく進める道を探していきましょう。