離婚率も増加傾向にある日本で、離婚をする世代ごとにみていくと、圧倒的に20代から40代での離婚率が占めています。
しかし、最近じわじわと増えているのが、婚姻20年以上もすぎている熟年夫婦による熟年離婚です。
どのような背景から熟年離婚が増えたのか?また、熟年離婚によって起こる問題などについて説明していきます。
熟年離婚がじわりと増えているわけは?
ひと昔前であれば、男性は外で働き、女性は子育て、家事と家を守る専業主婦という人がほとんどでした。
また世間体を気にして、離婚をしてもひた隠しにする傾向がありました。
ただ、現代において、離婚をしていてもそう珍しいことではなくなりました。
また、子供を連れて離婚する場合も多く、一人親家庭に対して、国や地方自治体も援助の体制が整っています。
最近では女性の社会進出が増えており、女性が社会にでて、生活するだけの収入を稼げるようになってきていることが、熟年離婚を決意する後押しになっています。
また、年金の分割制度も始まりました。
離婚後も年金がもらえるということも、熟年離婚が増えている一因といえるでしょう。
長い間で積み重なった溝が埋められず、別々の道を歩くことを選ぶ夫婦が増えているわけです。
熟年離婚による様々な影響とは?
実際に、熟年離婚は増加傾向にあり、社会問題としても取り上げられています。
というのも、定年を迎える60代、70代で一人になることで生じる問題は健康問題です。
やはり、あらゆるところで、体が悲鳴をあげ病院にいくけれど、それを支えてくれる人もおらず、寂しい思いをする人も多くいるようです。
そして、孤独死ということも最近では社会問題になってきていますが、熟年離婚をし再婚をしなければそうなる可能性のなきにしもあらずというわけです。
熟年離婚をして、もちろん自由になり離婚自体がよかったと考える人もいますが、逆に、経済的にも思っているよりも大変で、しかも急に一人になったことで寂しさもでてきて、後悔する人もいます。
もう顔もみたくないと熟年離婚を簡単に考える人もいますが、やはり熟年離婚後、どんなことがおき、どれほどの出費がかかるかなど細かくシュミレーションしてみることが大事です。
一人親家庭には、様々な支援制度が整ってきていますが、熟年離婚をした人たちに行われる支援というものはほぼありません。様々な社会問題を引き起こしているのも事実でしょう。
先の未来を想像してみよう。
子供が独立し、迷惑もないからと熟年離婚に踏み切ることもあると思いますが、その後子供が結婚し、孫が生まれた時、意外と子供家族との付き合いにもお金が必要になります。
そのようなことからも、今後どのようにやりくりをするかをきちんと考えておきましょう。